ここ1年間
物語れなかったので
ひとつふたつ語らせてもらうならば
故郷(もりおか)の3こ上の先輩は
毎年必ずお歳暮やお中元を下さる方で
学生時代からの先輩ですからね
あたしの好きなものも熟知しており
懐かしかろうと
盛岡冷麺やら盛岡じゃじゃ麺やらわんこそば
南部せんべいも石割桜も八幡平の樹氷も、と
いっつも送ってよこしては
「帰ってきた時は顔見せに来いよぉ」って
先輩こそ腎臓の病をわずらい大変なのに
あたしを気づかってくれていて
あたし自身が
小麦粉不耐性ってなった数年前も
それ普通なら言いづらいとかあるけど
先輩だからあえてすぐに言えて
今までいただいてたの
ぜんぶ小麦粉製品だったから
それからは新米や地ワインなんか
品は変われど絆は変わることなくいて
先輩のお母さまが
昨年の春に天に召されたと
入院中の先輩から知らせがあった夏に
届いた暑中見舞いは盛岡さんさのさし絵
それから紅葉の頃に先輩の
幕も降りきってしまったのでした
『しぃさんには暮れにこれを送るように』
そう言われていたと
お身内の方からの
いや、先輩からの最期の郷品となりました
思いましても
帰省しないでいたことなど
今まで何度も何年もありましたのに
いざ帰省できないってなったとたんに
何かのせいにして郷愁ぶる心の底を
トーキョーでは
引っ張り出す機会もなければ
「若手芸人」が「岩手芸人」って見えたりして
目が故郷を探します
こうこうりんごって品種でね
赤みの無いそこに
一斤染色のほほ紅をフワッとはたいたような
蜜がたっっっっっっっぷりの、こうこうは
孝行しようと食べるもよし
時には
高校生が食べれば大学合格
中学生が食べれば高校への合格間違いなし
なんてね
食べればあなたの&わたしの人生が
煌々と光り輝く
とか
それぞれ好きな言葉を思い浮かべて
いただける、こうこうりんごを
だったら3つずつ食うべって
何かあるたびにね(笑)
先輩とむしゃむしゃ食べたのを
思い出しながらむしゃむしゃ食って
顔見せに行きたいなぁと思ってるうちに
顔見せに行きますねって言ってるうちに
先輩の目にはもう映らずとも
あたしの黒い目に映る故郷を
思い知る春が先にあってくれたらいいです
ブラックに乾杯(*^ー^)ノ🍺
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